座っている間、お香の煙をどう見るか
呼吸を数えようとするほど、息は乱れます。
座ってすぐ、目のやり場に困って視線がさまようことがあります。無理に呼吸を整えようとしなくても、座っていることはできる。目を閉じきるより、お香の煙を視界の端に置いておくほうが、私には合っていると思います。
座っている間、目をどこに向ければいいか迷う人は少なくありません。追いかけて見るのではなく、そこにあるとわかる程度の距離に置いておくのがいい。
煙は、まっすぐ立って、揺れて、消える
火をつけた直後の煙はまっすぐ立ちのぼります。しばらくすると、わずかな空気の動きで揺れ始め、やがて見えなくなっていきます。この変化を眺めているだけで、座っている時間の長さが自然とわかるものです。同じ一本でも、日によって揺れ方が違って見えることもあります。
呼吸に迷ったら、煙に戻る
呼吸を数えることに疲れたら、煙の動きを見るほうに意識を戻すといい。吸う息、吐く息に合わせて、煙が揺れているように見えることもあります。見ているものがあると、座っていられる時間は長くなると思います。
置く位置で、見え方が変わる
顔の正面ではなく、少し斜め前に置くと、煙が視界にちらつきすぎません。近すぎると煙が目に沁みることもあるので、腕を伸ばした先くらいの距離がちょうどいい。部屋の風の通り道によっても、煙の動き方は変わってくるものです。
消えたら、それで終わりにする
お香が燃え尽きて煙が見えなくなったら、そこで座るのをやめるのがいい。時計を見ながら座るより、火が消えるのを区切りにするほうが合っている、という人もいるはずです。途中で気が散っても、また煙に目を戻せばいいだけのことです。